周南市で遺言書を作成する前に必要な書類と、行政書士が実務で大切にしていること
- 8月9日
- 読了時間: 6分
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遺言書を作ろうと思ったとき、
「何から始めたらいいのだろう」
「財産を全部調べないといけないの?」
「自筆証書遺言と公正証書遺言、どちらがいいの?」
そんなところで立ち止まる方は少なくありません。

けれど、最初から遺言書の文章を考える必要はありません。
私が遺言書作成のご相談を受けるとき、まず大切にしているのは、
「何を遺したいのか」ではなく、「なぜ遺言書を作ろうと思われたのか」
をお聞きすることです。
そこから、ご家族や財産について一つずつ整理していきます。
1.遺言書にはどんな種類がある?
一般的によく利用されるのは、自筆証書遺言と公正証書遺言です。
自筆証書遺言
自筆証書遺言は、ご本人が作成する遺言書です。
原則として本文は自筆で書く必要がありますが、財産目録については一定の要件のもと、パソコンで作成したものや通帳のコピーなどを添付することもできます。
費用を抑えて作成できる一方、法律で定められた方式を守らなければ、せっかく作った遺言が無効となる可能性があります。
また、自宅で保管する方法だけでなく、法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用する方法もあります。

公正証書遺言
公正証書遺言は、公証人が遺言者の意思を確認して作成する遺言書です。
原則として証人2名の立会いが必要で、公証人との事前調整や必要書類の準備も行います。
費用や準備は必要ですが、方式の不備によって無効になるリスクを抑えられ、原本が公証役場側で保管されるという安心感があります。
どちらが適しているかは、年齢だけで決まるものではありません。
財産の内容、ご家族の関係、遺言を作る目的などを確認して選ぶことが大切です。
2.遺言書を書く前に、まず「財産」を確認します
遺言書というと、
「長男に自宅を相続させる」
など、文章を先に考えがちです。
でも、実務ではその前にやることがあります。
財産の確認です。

たとえば、
* 土地・建物
* 預貯金
* 株式・投資信託など
* JAや森林組合などの出資金
* 保険・共済契約
* 農地や山林
* 借入金などの債務
などを確認していきます。
特に周南市周辺の相続では、自宅だけでなく、農地や山林、昔から所有している土地などが含まれることもあります。
「自分では財産と思っていなかったもの」が、相続財産だったということもあります。
だからこそ、遺言書を書く前の財産確認が大切なのです。

3.推定相続人も確認します
もう一つ大切なのが、将来相続人になる可能性のある方の確認です。
「家族のことだから分かっている」
と思われるかもしれません。
しかし、公正証書遺言を作成する場合などには、戸籍などによって関係を確認していきます。
また、遺言の内容によっては、他の相続人の遺留分について検討した方がよいケースもあります。
「この人に全部渡したい」
というお気持ちだけで文章を作るのではなく、
その遺言によって、残された家族に何が起こる可能性があるのか。
そこまで考えておくことも、遺言書作成では大切です。
4.遺言書作成で準備する主な書類
必要書類は遺言の内容によって異なりますが、一般的には次のような資料を確認します。
戸籍関係書類
遺言者と推定相続人との関係などを確認します。
不動産関係資料
登記事項証明書、固定資産評価証明書・課税明細書などから、不動産を確認します。
預貯金などの資料
通帳や残高が分かる資料などを確認します。
本人確認資料・印鑑証明書など
公正証書遺言の場合には、公証役場から求められる資料を準備します。
ただし、最初の相談時からすべて揃っている必要はありません。
分からないものがあれば、
「何があるのかを確認するところから」
一緒に整理していけばよいのです。
5.公正証書遺言はどうやって作る?
玉野行政書士事務所で公正証書遺言の作成をお手伝いする場合、概ね次のように進めます。
① ご本人のお話を伺う
なぜ遺言書を作りたいのか、誰に何を遺したいのかを確認します。
② 推定相続人と財産を確認する
戸籍や不動産、預貯金などの資料を整理します。
③ 遺言書の原案を作成する
ご本人のお気持ちを確認しながら、内容を整理します。
④ 公証人と事前調整を行う
必要資料を提出し、文案などについて調整します。
⑤ 公正証書遺言を作成する
内容を確認したうえで、公証人と証人の立会いのもと作成します。
行政書士が遺言を決めるわけではありません。
決めるのは、あくまでご本人です。
私たちは、その意思がきちんと形になるようお手伝いします。

6.遺言書には「財産」だけを書けばいい?
遺言書には、財産の承継についてだけでなく、ご家族への気持ちを付言事項として残すこともできます。
付言事項そのものには、通常、財産を承継させる遺言事項と同じ法的効力があるわけではありません。
それでも私は、遺言書を作成する理由によっては、この言葉をとても大切にしています。
なぜこのような分け方にしたのか。
家族に何を伝えたいのか。
「ありがとう」
「これからも兄弟仲良く」
そんな言葉が、ご本人の最後の意思を理解する手がかりになることがあります。
遺言書は、財産だけを遺すものではない。
私はそう考えています。

7.遺言書を作らないという選択もあります
ここも大切です。
行政書士へ相談したからといって、必ず遺言書を作らなければならないわけではありません。
ご家族の状況、財産、将来への希望を整理した結果、
「今は作らない」
という結論になることもあります。

反対に、
「これは今のうちに遺言書を作っておいた方がよい」
というケースもあります。
大切なのは、遺言書を作ること自体を目的にしないこと。
自分と家族にとって、何を準備しておくことが必要なのか。
そこから考えることだと思います。
8.周南市で遺言書について相談するときは
遺言書を相談する専門家を選ぶとき、料金や資格ももちろん大切です。
でも、もう一つ確認していただきたいことがあります。
「自分の話をきちんと聞いてくれる人か」
です。
遺言書には、財産だけでなく、これまでの家族の歴史が関係することがあります。
言葉にしにくいこともあるでしょう。
だからこそ、相談したときに、
「この人なら話せる」
と思える専門家を選ぶことも、大切だと思います。

なお、相続人間ですでに争いがある場合など、行政書士の業務範囲を超えるケースでは、弁護士など適切な専門家への相談が必要になります。
まとめ|遺言書は、家族へ渡す最後の手紙にもなる
遺言書を作るときに大切なのは、いきなり文章を書くことではありません。
まず、
家族を確認する。
財産を確認する。
そして、自分の気持ちを確認する。
そこから始まります。
遺言書は、財産を分けるためだけの書類ではありません。
自分が大切にしてきたものを整理し、
「これからを家族に託す」
ための一つの方法でもあります。
玉野行政書士事務所では、周南市を中心に、遺言書作成についてのご相談をお受けしています。
「まだ作ると決めていない」
という段階でも構いません。
まずは、今のお気持ちとご家族の状況を整理するところから始めてみませんか。
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